中南米を旅行中に妊娠、今年の5月無事出産をされた
友人のAさん(出産おめでとう!)の旅日記を読んで
いたら、沢木耕太郎「凍」についての記述があり、
興味を抱いた。内容はクライマー・山野井泰史の登攀に
ついてのドキュメンタリー。
山野井泰史さんについてはほとんど知識がなく、一度
NHKの番組で見ただけだった。そのときは、「なんて
きらきらとした瞳をしているんだろう。動物のようだ。」
という印象をもった。
さっそく図書館で借りてこようかな、と一緒に住むYに
話すと、「持っている。」という。それも書籍として
出版される前の「新潮」に掲載されたもの。
さらに、山野井泰史「垂直の記憶」も引っぱり出してきた。
山を登る人にとっては、有名人なのだな...。
「百の谷、雪の嶺」 沢木耕太郎
2冊とも最後まで一気に読んでしまった。山野井泰史と
その妻・妙子が見たギャチュンカン峰での光景を、想像
するだけで恐れを感じた。
2人とも凍傷で指を失ってもなおクライミングを続けて
いるのは、そうすることが2人にとって生きることだから
だろう。妻・妙子に対する素直な言葉も心に残った。
「よりシンプルにより身軽に」という考え方や、山から
帰る人を待つもどかしさなど、共感できる部分もある。
緻密な計画、几帳面な荷造り、慎重な行動が必要とされる
クライミングに私は全く向いていない。ただ、海で痛い目に
合わないために生かせる何かを、これらの本を読んだことで
考えることができそうな気がする。
「垂直の記憶」山野井泰史
2、3年前までは「登攀」の読み方も知らず、「ピトン」
てなんだろう?というくらい無知だったけれど、せっかく
近くに山を知る人がいるので、今後は一緒に登れるような
初心者向けの山へ行ってみたり、山のことを色々聞いて
みようかなぁ...。
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