週末は「東京の夏 音楽祭2008 奥多摩の森、
音楽キャンプ」へ。
東京とは思えない神々しさを放つ奥多摩の森で
アマゾンのインディオ・カラジャ族、そして
サハラの遊牧民トゥアレグ族と過ごすキャンプ。
まず驚いたのは、ふたつの人々の違い。肌を隠す
習慣が特になさそうなカラジャ族と、顔以外は
ほとんど隠れているトゥアレグ族。近づくと微かに
漂う香りも、それぞれ違っていた。
カラジャ族は瞳がきらきらと輝いていて、いい意味で
日本の大人とはかけ離れた無邪気さ。トゥアレグ族は
女性が女性らしく、男性は男性らしいエキゾチックな
雰囲気。
たくさんの雨が降り、カラジャ族が付ける鳥の羽が
濡れてしまうのでパフォーマンスは最小限に...なんて
ことになりそうだったけれど、ライブ直前に突然
雲が晴れて月が光りだした!
火を囲んで躍り、呪文のような言葉を歌うカラジャ族
の姿を見て、不思議な感覚を覚えた。ずっと昔から
「自分たちの場所で自分たちの暮らしをする」という
当たり前のことを守り続けている彼らに、よろこびと
悲しみがいっぱい詰まっているような気がした。
裏表をまるで感じないカラジャ族の姿を見ていると、
なぜかとても清々しい気分になって、自分もこんな風に
ありのままでありたい、と思う。
トゥアレグ族の奏でる音楽と歌は、砂漠の民ならではの
儚いような憂うようなメロディ。終わりが近づくにつれて
盛り上がり、最後には誰もが躍りだしていた。
翌日はカラジャ族とともに、奥多摩の森ガイドウォーク。
ガイドの方たちが、奥多摩の歴史や植物/動物について
親切に教えてくれる。カラジャの人々は、竹薮を指差して
「あれはいい弓矢になりそうだ」と言ったり、草笛を吹いて
喜んだり。
奥多摩を後にしてから、彼らの存在感がいかに大きいもので
あったかが分かる。特に何を話した訳でもないけれど、
一緒に歩いているだけで不思議な空気を共有できた。
遠い遠いところから来たふたつの部族。彼らが日本でどんな
ことを思い、どんな気持ちで故郷に戻り暮らしていくのか。
あまりに違う人々に出会い、大きな刺激を受け、もっともっと
いろんなことを知りたい気持ちが膨らんで膨らんで...。
遠い人々と会うことができて嬉しいような、現代人である自分
を感じて寂しいような。でももし知らなかったら感じることの
ない思いを抱くことができたので、参加してよかった!
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