渋谷Nシアターにてユッスー・ンドゥール「魂の帰郷」
を見た。以前も記事にし、とても楽しみにしていたこの
映画。内容は、ユッスーを中心とするミュージシャンたち
が黒人奴隷の歴史と自分たちの音楽のルーツを辿るための
旅に出る、というもの。
旅はかつて奴隷たちがアフリカから連れ去られていた、
セネガルのゴレ島からはじまり、アメリカ、ヨーロッパ
を経て、アフリカに「帰郷」する。
演奏もすごいけれど、とにかく印象的なのはユッスーの
声がもつ独特の語り。歌を通じて語るのが使命だと知って
いるからこそ、出せる力。
ドラマティックに飾り立てず、淡々と進行していく感じ
が好きだと思った。内容は語りきれないので、心に残った
言葉をいくつか。
・演奏するときは自分を偽れない。常に全力を尽くして
いる。
・知恵があるならそれを困っている人のために使わねば
ならない。
・子どもの未来のために歴史を知る必要がある。
そして自分なりに感じたこと。
・点を線にすること。自分ひとりでは線にできなくても、
伝えるための点をうつこと。
・今の自分をよりよくするためではなく、
幸せにすることを考え、実行できる人になりたい。
・年長者(長老)はわたしたちの知らないことを知る人。
その知恵にじっくり耳を傾けよう。
そう思える良い作品だった。
自分のルーツや自分がどうやってここに辿り着いたか?を
を知ることは、決して後ろ向きではなく、より自信を持って
前進するためのこと。昔読んだ何かの本にでてきた、こんな
言葉を思い出した。
Be proud of yourself, to behave naturally!
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