明日からいよいよ「アマゾン・インディオとサハラ
遊牧民と行く音楽キャンプ」。
このキャンプに向けて少しでも先住民について勉強
できれば...と思い、いくつか本を読むことに。その中
のひとつ、友人にもらった「一万年の旅路」という
本を今日やっと読み終えた!長い旅だった...。
この本は、ネイティブ・アメリカンのイロコイ族に
伝わる口承史で、一族が一万年以上前にアジアの地を
旅立ち、ベーリング陸橋を超え北米大陸にいたり、
五大湖のほとりに永住の地を見つけるまでの物語。
長い物語の中には、彼等の辿った道筋、彼等が語り継ぎ
受け継いだ知恵、当時の地球の現状などが記され、
イマジネーション/インスピレーションが満ち溢れている。
現在私たちが直面している、氷が溶けたり、大地が
乾燥化するといった環境の変化が、約一万年前にも
起こっていたことがはっきりと伝えられている。そして
当時から人々は、「寒さが暖かくなって、暖かさが寒くなる」
という、季節単位ではなく長い目で見た地球の変化の理を
口承によって認識していたのがすごい!
この一族の「学び」に対する姿勢は驚くほど貪欲で、
本の中で語られる素晴らしい知恵は、ここには書ききれ
ないほど。
一族の中で重要だと考えられていたのは、適切さとバランス。
ある行為を正誤という観点から見るのではなく、「適切な
行為は何か」を見つめる...などなど、心に染み入る言葉の数々。
かといって決して説教臭いわけではなく、旅物語としての
内容や、陸と陸が繋がっていたことに胸躍ってしまいました。
以前読んだアラスカ先住民の話とも繋がっている、と思ったら
表紙が星野道夫の写真だった。
本文 P332より抜粋
ー森の中の開けた場所へいろいろな方向から行けるのと同じく、
どんな理解でもいろいろな方向から達することができるー
一万年の旅路 ネイティブ・アメリカンの口承史
ポーラ・アンダーウッド 星川淳=訳
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