ここで暮らしはじめて4日目。
ゆっくりと流れる時間。
でも決して時間をもてあますことはありません。
家事と、子育てと、土と、海と、花と。
そして何より人と。
触れ合う、隣同士の生活。
息子が昼寝する場所は、保育園の暖房が効いた部屋から
庭の東屋に変わり、子守唄はCDから鳥の声に変わりました。
おおらかな優しさが、私たちの気持ちを寛がせて、
息子もすぐに心を開きます。
玩具はほとんどないけれど、如雨露と手水とトラクター。
錆びた鉄、急な坂、バラの棘...まわりには危ないものも
いっぱいで目は離せないけれど、確実に逞しくなっていて
転んでも上手に手を着き、あまり泣かなくなりました。
家の中で遊んでいたときはいつでも「おやつ」を求めて
いたのに、こっちにきてからは外で遊ぶことに夢中で
ほとんどおやつを食べなくなりました。
今日食べたのは芋おにぎりと、つけ揚げという薩摩っ子
ぶり。
Yは毎日叔母を手伝い野良仕事。男手は頼りになるようで
すでに「来年またきてほしい」と言われております。
もうすぐYの耕した畑に、野菜の種を蒔く予定。
「土を耕すと、虫が出るから耕した途端に鳥がくる」という
叔母の言葉通り、何種類もの鳥が側におりてきました。
私は出産直前、おなかが重くてあまり動けず...それでも
息子と庭を歩き回り、叔母の採ったフキや野蒜を食卓に
出すのが日々の楽しみです。
今日は長島という島の真っ白い砂浜の続く海辺に行きました。
長島といえば、山口県の上関原発ですが、今日行った長島には
たくさんの風力発電機が建てられていました。
やっぱりどんなに離れていても、原発の行方は気になります。
興味深いのは、鹿児島にきてからのほうが「原発は本当にこわい」
「関東でも放射能は心配だからこっちにきてよかった」と親身に
なって心配してくれる人が多いこと。
自然のなかで暮らしているからこそ、人間の作り出した不確実な
ものが信じられないのだそう。
被災地から遠く離れた場所で出会う考え方。もっとたくさん触れて
2ヶ月を過ごしたいです。
最近のコメント