ものすごく低血圧な私は、低気圧が近づくと塩をかけられた
なめくじのように、しゅうしゅうと縮こまり、もにょもにょと
曖昧なことを言い出す。朝はなかなか布団から出れない。
それでも息子の声に励まされ、なんとか布団から出て、いつもと
変わりない1日を過ごす。
でもこんな激しい雨の日は、ふと麓と過ごした1日や、麓が
いなくなった後の大雨の日々を思い出して、心が萎んでしまう。
突然訪れる暗闇がどこからくるのか、私自身も気付かず、
「今日はなんだかおかしいな。」と思う。
涙よりも笑顔でいられる時間がどんどん増えて、麓のことを
少し忘れてしまう日さえある。
それでも記憶は蘇り、「ここにいるよ」と麓は言う。
その温もりと喪失感は、からだがしっかりと覚えている。
叩き付けるような雨音。
ガラスをツタウしずく。
その自然の激しさと美しさに守られて、ときどき沈みながらも
前にすすめたら。
こんな私のもやもやをなんだかんだで受け止めてくれる
家族に今日もありがとう。
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