先日Yと歩きながら、ふと思いついた問い。
「○○を所有している人とは付き合えない」
そんな問いが頭に浮かんだ理由は、街の中にあまりに
物が溢れていたから。
私が即座に答えたのは、
「育毛剤」
でした。
実際、父親も使っていた記憶があり、若い頃はなんとも
思っていませんでしたが、今はとても不自然なものの
ように感じてしまうのです。
きっと若く健康な人の髪が薄くなるのは大きく分けて
「遺伝」「ストレス」の二つだと思うのですが、遺伝なら
もう受け入れるしか無いし、ストレスが理由なら育毛剤で
どうにかなる問題でもない気が・・・
ブラジルのインディオの本を読んだとき、白髪や薄毛が
ほとんどない、と書いてあった記憶があります。
そして村上春樹の小説「ねじまき鳥クロニクル」には
こんな会話があったことを思い出しました
「禿げることに対する対抗策ってのはないのよ。
禿げる人は禿げるし、禿げるときには禿げるのよ。
そういうのって、止めようがないのよ。
だからさ、よく言うじゃない。
きちんと髪の手入れをしていれば禿げないんだって。
でもそんなの嘘よ。ウソ。
だって新宿駅に行ってその辺に寝ころんでいる浮浪者の
おじさんを見てごらんなさいよ。
禿げている人なんて誰もいないでしょう。
でもあの人たちが毎日毎日クリニークだかサスーンだかの
シャンプーで髪を洗っていると思う?
毎日毎日頭になんとかローションをごしごしと塗り込んで
いると思う?そんなの化粧品メーカーが適当なこと言って
髪の毛の薄い人からお金をむしりとっているだけよ。」
これを読んで、なるほどと納得した遠い記憶があります。
そしてYから返ってきた答えは
「(健康器具の)ジョーバ」
でした。
「育毛剤」と「ジョーバ」。共通点を考えてみたら
・現代社会の「何かに踊らされてる」感
・無駄な抵抗
・根源的な解決策ではない
・自分の生命力に頼っていない
こんな感じでした。この答えの中に私たちふたりの共通の
価値観が見えた気がして面白かったです。
あなたの○○はなんですか?
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