先日カポエイラを見においで、と誘ってくれた友人がくれた
音。麓を失ったばかりだった私のリクエストは、
「心があったかくなるような音」でした。
Wingless Angelsは、キース・リチャーズが1972年に
ジャマイカで録音したナイヤビンギ(ラスタのチャント)
のアルバムだそうです。
ナイヤビンギはTROJAN BOXしか持っていないけれど、
鹿児島から帰ってきて、一番たくさん聴いていた音楽でした。
傷ついた心は、なぜかとても太古で太鼓な音楽しか受け入れ
ませんでした。
だから友人がこのアルバムを選んでくれたことが、とても
うれしかったです。キースとナイヤビンギを繋げて考えた
ことなんてなかったから、驚きました。
私が生まれる前の音。そんなに古い音が、今初めて私の耳に
入って、でもなんだか知っているような音で。
太鼓とチャントに重なるメロディーは、きっとキースだから
生み出せる音で、その優しい感じに胸がぎゅうっとなりました。
植民地。奴隷。回帰。
たくさんたくさん苦しんだ人たちが、雲からそっと覗く
日差しみたいに、優しい音楽を奏でてきたこと。
同じ状況にあっても、苦しいと思う人もいれば、
喜びにつなげられる人もいる。大昔から人々は音楽を通じて
人や自然や見えない何かと繋がり、心を癒してきたのだと
改めて感じました。
あまり知られていないアルバムみたいですが、たくさんの
人に聴いてほしいです。
こちらもとても素敵な動画ですー。
Ras Michael 'Rastaman Chant'
最近のコメント